私は、那須鳥山市で水道工事関連の仕事をしています。 ある日、お客様からのお問い合わせで、台所の蛇口から水漏れしているので、修理をして欲しいとの依頼が参りました。 お邪魔したお宅は、築20年ほどのお宅で、50代と思しき奥様がお一人でお待ちでした。
一階の台所を見せていただくと、少し古いタイプの蛇口で、お湯と水の配管が二本で出ているタイプの物でした。 レバーの下の部分、蛇口の根元に、雑巾が巻いてあります。 それを取ってみると、蛇口の根元に1センチほどの亀裂が入っていました。
奥様にお話を伺うと、 「ここ一年ほど前から水漏れが始まり、一度、水道修理の業者を呼んで見積もりしてもらったら、思ったよりも高かったのと、こうやって雑巾を巻いておけば大丈夫だったので使ってました」 とおっしゃいました。 そして、二日ほど前から急に吹き出す水の量が増えたので、これはマズイと判断して、電話帳で調べて我が社に電話しきてくれた、とのことでした。
ちょっと開けてみようとすると、奥さんがやめたほうがいい、と言います。 まあ、これだけの亀裂なら、相当な量の水が吹き出すことは容易に想像できました。 シンクの前の扉を開け、下を覗くと、20年前によくあった、配管を板で隠す作りになっていました。 配管を付け替えるには、その板を外さないといけません。
奥様に断りをして、1時間くらいで直るだろうと告げました。 「あ、そうですか。お幾らくらいになりますか?」 私は、修理しなければお困りでしょう?と、取り替える予定の部品のカタログの写真と価格を見せながら、私としては良心的な価格をお伝えしました。 「え?この前来た業者と全然、違う。安いのでお願いします」 と言われました。
こういう作業は部品の価格も、作業時間も家によって違いが出るということはありません。 多分、前の業者は値引き無しの定価の価格を言ったのではないでしょうか。 作業は本当に1時間ほどで済みました。 お金を受け取る際、奥様は、 「お世話になりました。
お風呂も洗面所も古いので近いうちにまたお願いするかも知れません」 と、言っていただきました。 まことにありがたいことです。 お困りの際はご連絡ください、と言って、そのお宅を後にしました。